ビットコイン暴落の歴史を解説|価格の推移と今後の予想

ビットコインが登場し、暗号通貨という新しいジャンルの投資チャンスが生まれました。

ビットコインは2009年に誕生しました。
そして、2021年の史上最高値770万円を付けました。
12年間で1億倍以上という驚異の値上がりです。

ビットコインはどのような経緯を辿って、1億倍以上も値上がったのか。
ビットコインの歴史について解説します。

この記事からわかること
  • ビットコインが誕生した背景
  • ビットコインの歴史と価格推移
  • ビットコインの今後
目次

ビットコインの誕生

ビットコインは「サトシ・ナカモト」と名乗る人物のインターネットフォーラムに発表した論文が発端となり誕生しました。

サトシ・ナカモトは日本人の名前ですが、実はハンドルネームであるため、どこの国の誰なのか、それどころか一人の人物なのかグループ名なのかもわかっていません。

サトシ・ナカモトは論文で、「P2P(Peer-to-Peer)」方式と呼ばれるブロックチェーン技術を利用した管理者のいない新しい通貨が2009年に登場すると発表しました。

ビットコインの取引は、コインや紙幣などの物理的な物ではなく、「情報(データ)」です。
取引の情報をブロックチェーン技術で管理します。

ブロックチェーンはトランザクション(取引データ)の履歴を記録する台帳を世界中に散らばる「ノード(コンピュータ)」が分散して処理・記録することから、分散台帳技術とも呼ばれています。

ブロックチェーン技術を利用することで、悪意のあるユーザーが過去の取引履歴を改ざんすることが困難となります。

そして、ビットコインをベースに、イーサリアムやリップルなどの暗号通貨が生まれました。

ビットコインの概要

名称ビットコイン(Bitcoin)
シンボルBTC
発行日2009年1月3日
価格(2022年10月)19847.70ドル(約287万円)
時価総額(2022年10月)367,135,551,688ドル(約53兆円)
時価総額ランキング1位
発行上限枚数2,100 万枚
コンセンサスアルゴリズムPoW(Proof of Work)
ホワイトペーパーhttps://bitcoin.org/bitcoin.pdf
ソースコードhttps://github.com/bitcoin/
公式サイトhttps://bitcoin.org/ja/
ハッシュアルゴリズムSHA256
ビットコインのデータ

ビットコインの評価

WikiBitではビットコインのスコアは8.81と評価されています。

出典:WikiBit
WikiBitとは

WikiBitとは世界中の暗号通貨取引所、プロジェクト、トークンの安全性、信頼性を評価する第三者機関です。
5,000社以上の取引所、8,000以上のトークンを網羅しています。

また、評価の他、取引所を利用して被害に遭った人たちの生の声、調査員の取引所への突撃調査など、リアルな情報を知ることができます。

WikiBit:https://www.wikibit.com/ja/

ビットコインの歴史と価格推移のまとめ

ビットコインは2009年に発行されてから、いろいろな出来事がありました。
その中で、歴史的な出来事をまとめました。

2008年〜2010年(ビットコインの黎明期)

ビットコインが誕生したばかりの重要な出来事をまとめました。

2008年

サトシ・ナカモト氏が2008年10月31日、「bitcoin a peer-to-peer electronic cash system(ビットコイン:P2P 電子通貨システム)」という論文を発表。

論文の日本語訳は以下のURLで読めます。
→ https://bitcoin.org/files/bitcoin-paper/bitcoin_jp.pdf

2009年

2009年1月3日、ジェネシスブロック生成。
ジェネシスブロックとはブロックチェーンの最初のブロックのことです。

2009年1月3日は暗号通貨の誕生日です。

2009年1月12日、ビットコインの初送金が行われました。
サトシ・ナカモト氏からソフトウェア開発者のハル・フィニー(Hal Finney)氏への送金でした。

なお、誕生したばかりの2009年1月、ビットコインはまだ通貨としての価値が認められていなかったため、値段は約0円でした。

2009年10月、「New Liberty Standard」と呼ばれるサイトがビットコインに対して初めて法定通貨(ドル)との交換レートを提示しました。

その交換レートは1ドル1,309.03BTCです。
日本円に換算すると1BTC = 約0.07円の価格です。

この価格を提示した理由は、ビットコインのマイニングにかかる電気代です。

2010年

2010年5月22日、フロリダ在住のプログラマーLaszlo Hanyecz氏が10,000ビットコインでピザを2枚を購入しました。
(当時、ビットコイン決済はまだなかったので、彼がピザの代金をビットコインで第三者に支払い、第三者が替わりにピザのお金を支払ったというやり方でした。

これが史上初のビットコイン決済の事例です。

Laszlo Hanyecz氏がビットコインでピザを買った時、ビットコインの価値は1BTC=約0.2円でした。
彼がビットコインでピザを買った4年後、ビットコインは1,000ドルの値段をつけ、そして7年後には10,000ドルになりました。

Laszlo Hanyecz氏が買ったピザを現在の価格に換算すると、2枚で198,715,000ドル(約287億円)、1枚99,357,500ドル(約144億円)という値段です。

現在、5月22日は暗号通貨コミュニティで「ビットコイン・ピザ・デー」という記念日として、親しまれています。

2010年7月、後に日本のビットコイン所有者を震撼させることとなる世界初のビットコイン取引所「Mt.Gox(マウントゴックス)」が登場しました。

マウントゴックスは2009年に元々トレーディングカードの交換所として設立されましたが、2010年にビットコイン交換所に転換しました。

当時のビットコインの価格は約7円にまで上昇しました。
Laszlo Hanyecz氏がピザを買ってからたった1ヶ月ちょっとで35倍の上昇です。

2010年8月、ビットコインの脆弱性を突かれて、1840億BTCが偽造されました。
これは現在わかる限りで一番最初の暗号通貨のセキュリティ事件です。

この時から、暗号通貨の管理者とハッカーとの戦いの火蓋が切られました。

この事件は規模としては最も最悪の事件ですが、開発チームがすぐに修正したため、影響はほとんどありませんでした。

2010年9月18日、世界初のマイニングプールであるSlush’s poolが初めてビットコインのマイニングを成功しました。
当時ビットコインの価格は5円でした。

2008年から2010年までの出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2008年10月サトシ・ナカモト氏がビットコインの論文発表
2009年1月ジェネシスブロック生成
2009年1月ビットコインの初送金
2009年10月ビットコイン初値
2010年5月ビットコイン初決済
2010年7月世界初のビットコイン取引所マウントゴックス登場
2010年8月一番最初の暗号通貨のセキュリティ事件発生
2010年9月ビットコイン初マイニングを成功
2008年~2010年までの出来事表

2009年のビットコインの登場から2010年までのビットコイン黎明期の価格推移(チャート)は以下です。

2009年~2010年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

2011年〜2012年(初めての成長と暴落)

ビットコインは2011年から2012年にかけ、世界中から注目を集めるようになり、それに呼応して価格も急上昇しました。

2011年

2011年3月、マウントゴックスが日本のティバン(Tibanne)社に買収されました。
このニュースでビットコインの価格は70円台にまで急騰しました。

2011年4月、「タイム(TIME)」誌でビットコインの特集が組まれました。
これによって、ビジネスマンを中心にビットコインの知名度が広がり、価格も80円にまで上昇しました。
これは世界の主要メディアでの初めての紹介となり、ビットコインの価値が世間に認められた瞬間でもありました。

2011年6月、ビットコインは約1,500円まで急騰しました。
4月にタイム誌で紹介されたのが一因です。

たった2年で2万倍以上値上がり、世界中から注目が集まりました。
そして、ビットコインの最初のバブルが起こりました。

2011年6月19日、マウントゴックスがハッキングされ、当時の市場価格で約875万ドル(約6.6億円)相当のビットコイン資が盗まれました。
この事件により、投資家はビットコインの安全性に不安を抱き売却しました。
そして、その不安がどんどん広がり、相場は下落し続け、2011年末には300円台にまで暴落しました。

2012年

2011年6月のマウントゴックス事件に、FBIがビットコインに関心を寄せました。
そして、2012年5月、FBIのビットコインに関する内部報告書を作成しました。

しかし、2012年5月、報告者がネット上に流出してしまいました。
内容を要約すると、「ビットコインが違法行為に利用される可能性が高い」というもので、FBIはビットコインと暗号通貨を危険視していることがわかります。

この報告書は英語版ですが、下記のサイトで読むことができます。
→ https://www.muckrock.com/news/archives/2015/jan/08/bitcoin-potential-tool-terrorists-fbi-warns-2012-r/

FBIの推測はあたり、現在多くの犯罪に暗号通貨が使われています。

2012年8月、日本最大の暗号通貨取引所コインチェック(Coincheck)の前身、レジュプレス株式会社が設立します。

2012年11月、WordPressでビットコイン決済対応のプラグインが登場しました。
好材料とみなされ、価格が約900円にまで回復しました。

2012年11月、さらにビットコイン初の半減期もありました。
半減期とは、ビットコインのマイニング報酬が半額になるイベントです。
50BTCのマイニング報酬が25BTCの半分になりました。

半減期も好材料とみなされ、価格は1,000円台にまで回復しました。

2011年から2012年までの出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2011年3月マウントゴックスがティバン(Tibanne)社に買収
2011年4月「タイム(TIME)」誌がビットコインの特集
2011年6月マウントゴックス事件(1回目)
2012年5月FBIのビットコインに関する内部報告書流出
2012年8月コインチェック誕生
2012年11月WordPressでビットコイン決済対応のプラグイン登場
2012年11月半減期(1回目)
20011年~2012年までの出来事表

2011年~2012年のビットコインの初めての成長と暴落の価格推移(チャート)は以下です。

2011年~2012年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

2013年(再バブル)

2013年に入ると、ビットコインはマウントゴックス事件から完全に立ち直り、急成長しました。

2013年3月、キプロス・ショックが起こりました。
キプロス・ショックとはヨーロッパのキプロス共和国で起きた金融危機です。

キプロス・ショックをきっかけに、世界中で中央銀行と法定通貨に対する信頼が下がりました。
そこで、中央管理者がいないビットコインに注目が集まり、富裕層を中心に通貨の避難先としてビットコインが買われ、価格は4,500円にまで上昇しました。

2013年3月、遂にビットコインの時価総額が10億ドル(約100億円)を超えました。

2013年10月、中国の大手検索サイト「百度」がビットコイン決済を採用しました。
このニュースを受け、ビットコインは急騰し、約15,000円になりました。

2013年12月、NHKでビットコインの特集を組んで放送しました。
これで、日本国内での人気が高まり、ビットコインの価格は一時は12万円まで急騰しました。

2013年12月5日、中国政府が金融機関に対してビットコインを使った金融商品や決済サービスの提供を禁じる通知を出しました。
このニュースを受け、1年間上昇し続けたビットコインの値上がりの勢いは、一旦ストップしました。

2013年は、年初の約2,000円から年末(中国政府のビットコイン取引禁止の通知が出るまで)には12万円を超えるまで、なんと60倍に上昇しました。

2013年の出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2013年3月キプロス・ショックでビットコイン急騰
2013年3月ビットコインの時価総額10億ドル突破
2013年10月中国「百度」ビットコイン決済採用
2013年12月NHKがビットコインの特集
2013年12月中国政府ビットコイン取引禁止
2013年の出来事表

2013年の再バブル期の価格推移(チャート)は以下です。

2013年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

2014年〜2015年(低迷期

2013年の急騰と打って変わって、2014年は下落相場、2015年は横ばいと低迷しました。

2014年

2014年1月、日本最大の暗号通貨取引所の一つ、ビットフライヤー(bitFlyer)が創業しました。

2014年2月、マウントゴックスが再びハッキングを受けました。
自社保有分の10万BTCとユーザー保有分の75万BTC(当時のレートで約470億円相当)および顧客から預かっていた資金28億円が流出しました。

事件の翌日、ビットコインの全ての取引を中止しました。
そして事件の3日後、マウントゴックスは破綻しました。

2014年1月に9万円前後で推移していたビットコインは、この事件で1万8,000円台まで急落しました。

2014年のマウントゴックスのセキュリティ事件については、こちらの記事をご覧ください。

2014年7月、Dellがビットコイン決済を採用しました。

2014年12月、マイクロソフトがビットコイン決済を採用しました。

2014年はマウントゴックス事件で1万8,000円台まで暴落したものの、Dellやマイクロソフトのような大手IT企業がビットコイン決済を導入し、それが好材料となって、年末には約4万円にまで回復しました。

2015年

2015年1月、Bitstampがハッキングを受けました。
510万ドル相当(約5億円)である19,000BTCがホットウォレットから不正流出しました。

不正流出したのはホットウォレットで保管されていた分で全体の12%のみであったため、マウントゴックスのように破綻にまで追い込まれることはありませんでした。

Bitstamp事件でビットコインの価格は約3万2,000円にまで下落しました。

2015年6月、米国ニューヨーク州がビットライセンス(Bit License)を導入しました。
ビットライセンスはニューヨーク州で暗号通貨ビジネスをを行うために必要な認可制度です。

ビットライセンス導入の背景には、マウントゴックス事件やBitstamp事件などセキュリティ事件が相次いで発生したことがあります。

この時、ビットコインの価格は約2万5,000円でした。

2015年10月、欧州司法裁判所が「ビットコインの取引はVAT(付加価値税)の課税対象外である」と発表しました。
これにより、ビットコインは決済手段として正式に認められ、税金の問題も解決されました。

このニュースを受け、ビットコインは上昇し、年末には約5万円にまで上昇しました。

2014年から2015年までの出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2014年1月ビットフライヤー(bitFlyer)誕生
2014年2月マウントゴックス事件(2回目)
2014年7月Dellがビットコイン決済採用
2014年12月マイクロソフトがビットコイン決済採用
2015年1月Bitstamp事件
2015年6月米国ニューヨーク州がビットライセンス導入
2015年10月欧州司法裁判所が「ビットコイン取引をVATの課税対象外」と発表
2014年~2015年までの出来事表

2014年~2015年の低迷期の価格推移(チャート)は以下です。

2014年~2015年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

2016年(回復期)

2016年、日本では大手金融機関や大企業が暗号資産やブロックチェーンの実証実験を開始し、ビットコインの動きは活発になりました。

2016年5月、改正資金決済法が成立しました。
これにより、暗号通貨の規制が明確になりました。

2016年7月、2度目の半減期を迎えました。
マイニング報酬が25BTCから12.5BTCに半減しました。

1回目の半減期の時と同様、好材料と受けと取られ、価格は約7万円にまで上昇しました。

2016年8月、Bitfinexがハッキングに遭い、12万BTC(約99億円相当)が盗まれました。
Bitfinex事件によって価格は約6万円と下落しました。

Bitfinex事件については、こちらの記事で詳しく解説しているので、合わせてお読みください。

2016年10月、GMOコインが創業しました。
当時はGMO-Z.comコインという名前で、2017年8月にGMOコインに社名が変更されました。

2016年は約5万円からスタートし、5月頃から上昇トレンドに入り、Bitfinex事件で一時値を下げたものの、12月には11万円前後にまで上昇しました。

2016年の出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2016年5月改正資金決済法成立
2016年7月半減期(2回目)
2016年8月Bitfinex事件
2016年10月GMOコイン創業
2016年の出来事表

2016年の回復期の価格推移(チャート)は以下です。

2016年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

2017年(仮想通貨元年)

2017年はビットコインに限らず、暗号通貨市場全体が急騰しました。
ビットコインの知名度のアップ、暗号通貨に関する法制化の開始、大手金融機関や機関投資家の参入などがその要因です。

2017年は「仮想通貨元年」と呼ばれています。

2017年4月、改正資金決済法が施行されました。
投資家の保護、マネーロンダリングなどの犯罪防止が目的です。

また、暗号通貨取引所が登録制となりました。

2017年7月、現在世界最大の暗号通貨取引所であるバイナンス(Binance)が創業しました。

2017年8月、ビットコインがハードフォークしてビットコインキャッシュビットコイン(BCH) が誕生しました。
ハードフォークは、ビットコイン開発者とマイナーとの見方の対立が原因です。

ハードフォークとは?

ハードフォークとは、ブロックチェーンが枝分かれし、従来のコインと新しいコインに分裂することです。
新旧のコインは互換性がなくなるので、全く別の暗号通貨となります。

ハードフォークを実施すると、相場が大きく変動する可能性があります。

ハードフォークにより価格が急落すると懸念されてましたが、蓋を開けてみると、価格は下落せず上昇トレンドを保ち、価格は約45万円になりました。

2017年12月、ビットコインの価格が遂に200万円の大台を突破しました。

2017年12月、米国の先物取引所CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)でビットコイン先物が上場し、ビットコイン先物取引がスタートしました。
これにより、機関投資家が参入し、ビットコインに大量の資金が流れ込み、急騰しました。

2017年の出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2017年4月改正資金決済法施行
2017年7月バイナンス誕生
2017年8月ビットコインのハードフォーク、ビットコインキャッシュビットコイン誕生
2017年12月ビットコイン200万円突破
2017年12月シカゴ・マーカンタイル取引所でビットコイン先物取引スタート
2017年の出来事表

2017年の仮想通貨元年の価格推移(チャート)は以下です。

2017年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

2018年(バブル崩壊)

2017年後半からビットコインは急騰しバブルが起きました。
そして2018年、そのバブルが崩壊しました。

2018年1月、Facebookが暗号通貨の広告掲載の禁止を発表しました。
年初170万円だったビットコインの価格は約110万円まで暴落しました。

2018年3月、Googleが暗号通貨の広告掲載の禁止を発表しました。
このニュースを受け、ビットコインの価格は約95万円にまで暴落しました。

これに続き、2018年3月、Twitterが暗号通貨の広告掲載の禁止を発表しました。
約90万円にまで下落しました。

下落トレンドはこのまま続き、4月には約70万円にまで下がりました。
そして、このまま下落し続け、12月には30万円台になりました。

2018年の出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2018年1月Facebookが暗号通貨の広告掲載禁止
2018年3月Googleが暗号通貨の広告掲載禁止
2018年3月Twitterが暗号通貨の広告掲載禁止
2018年の出来事表

2018年のバブル崩壊の価格推移(チャート)は以下です。

2018年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

2019年(ジェットコースター期)

2018年はSNSでの暗号通貨の広告掲載禁止などでバブルが崩壊し大暴落しました。
しかし2019年は4月に反転し、急騰・下落を繰り返し、ジェットコースターのような一年となりました。

2019年4月、弱気相場だったビットコインが突如、急騰しました。
1時間で18%という値上がりです。
しかし、市場に好材料はなかったため、この急騰の理由は不明です。

この急騰を機会に、ビットコインは2018年のバブル崩壊から完全に立ち直りました。
35万円まで下落したビットコインは150万円にまで上昇しました。

2019年9月、上昇トレンドから一転、下落トレンドになりました。
バックト(Bakkt)が9月に開始したビットコイン先物サービスの出来高が低く市場が失望した、原因不明のハッシュレートの急落など、様々な憶測が飛び交っていますが、4月の急騰と同様、下落の原因がわかりません。

ビットコインの価格は80万円まで下落しました。

しかし、その後再び上昇トレンドに変わり、100万円にまで回復しました。

2019年11月、中国政府が暗号通貨の取り締まりを強化しました。
このニュースを受け、ビットコインは約80万円にまで暴落しました。

2019年の出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2019年4月原因不明の急騰
2019年9月原因不明の暴落
2019年11月中国政府が暗号通貨の取り締まり強化
2019年の出来事表

2019年のジェットコースター期の価格推移(チャート)は以下です。

2019年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

2020年(コロナからの回復期)

2020年、新型コロナウィルスのパンデミックが起こり、世界中の社会と経済が大混乱に陥りました。
ビットコインもコロナ禍の影響を受けましたが、コロナを乗り越え回復しました。

2020年3月、WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックを宣言しました。
これを受け、80万円台を推移していたビットコインは53万円にまで下落し、たった一夜で30万円も暴落しました。

このままどんどん暴落すると思われましたが、各国政府が次々と金融緩和政策を打ち出し、その資金の一部がビットコインに入ったこともあり、持ち直しまし、徐々に回復していきます。

2020年5月、3度目の半減期を迎えました。
マイニング報酬が12.5BTCから6.25BTCに半減しました。
各国政府の金融緩和政策と相まって、ビットコインは約100万円まで回復しました。

2020年夏、DeFiブームが起こります。
暗号通貨市場全体が強気相場となり、ビットコインも上昇しました。

「DeFiという言葉は知ってるけど、実はよく知らない」という方は、こちらの記事でわかりやすく解説しているのでご覧ください。

2020年10月、ペイパルが暗号通貨決済導入を発表しました。
このニュースを受け、約130万円だったビットコインの価格は11月には200万円になりました。

この勢いは止まらず、12月には約290万円まで高騰しました。

2020年の出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2020年3月WHO新型コロナのパンデミック宣言
2020年5月半減期(3回目)
2020年夏DeFiブーム
2020年10月ペイパルが暗号通貨決済導入発表
2020年の出来事表

2020年のコロナからの回復期の価格推移(チャート)は以下です。

2020年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

2021年(バブル再来期)

2021年は2020年後半の勢いを引き継いで高騰し、強気相場となりました。

2021年2月、アメリカの電気自動車メーカーのテスラ社が15億ドル(約1600億円)相当のビットコインを購入しました。
これを受け、約600万円まで急騰しました。
この日一日で19.5%上昇しました。

2021年4月、コインベース(Coinbase)がナスダックに上場しました。
ビットコインの価格は約690万円となります。

2021年5月、テスラ社がビットコイン決済の受け入れ中止を発表しました。
このニュースで、ビットコインは10%下落しました。

2021年5月、中国政府がビットコインのマイニングを禁止しました。

テスラ社のビットコイン決済受け入れ中止と中国政府のビットコインのマイニング禁止のダブルパンチを受け、ビットコインの価格は約400万円まで暴落しました。

2021年9月、エルサルバドルがビットコインを法定通貨に定めました。
久しぶりの好材料で、約500万円だった価格が約1ヶ月で最高値付近の約755万円にまで急騰しました。

2021年11月、ビットコインが史上最高値の約776万円を付けました。

2021年11月に最高値を付けてから、下落を続けています。
はたして、この最高値は更新されるのでしょうか?

2021年の出来事を表にまとめました。

年月日出来事
2021年2月テスラ社が15億ドル相当のビットコイン購入
2021年4月コインベースがナスダック上場
2021年5月テスラ社がビットコイン決済の受け入れ中止発表
2021年5月中国政府がビットコインのマイニング禁止
2021年9月エルサルバドルがビットコインを法定通貨に採用
2021年11月ビットコインが史上最高値(約776万円)を記録
2021年の出来事表

2021年のバブル再来期の価格推移(チャート)は以下です。

2021年のビットコインのチャート
出典:BitInfoCharts

ビットコインの今後

ビットコインの今後の動きはどうなるのでしょうか?

正直、わかりません。

しかし、確実に言えることがあります。
それは、大きな価格変動を繰り返すということです。

2009年から2021年、特にビットコインが注目されるようになった2011年以降の歴史と価格推移を見ていると、暴落するタイミングと急騰するタイミングがある程度わかってきます。

先のことは誰にもわかりませんが、暴落や急騰に備えて準備することはできます。

そこで、今後も起こり得るであろう暴落と急騰のタイミングについて、解説します。

ビットコインが暴落するタイミング

ビットコインは以下のイベントが起こると暴落する傾向にあります。

  • 世界経済の停滞への懸念や景気後退
  • 各国政府の暗号通貨に対する規制
  • セキュリティ事件
  • 暗号通貨や暗号通貨企業の崩壊
  • ビットコイン・クジラ(大口投資家)の動き

世界経済の停滞への懸念や景気後退

2021年、史上最高値の約776万円を付けたビットコインですが、2022年はロシアウクライナ戦争によるエネルギー不足でインフレが起こって世界経済が後退し、価格は1/3の約260万円にまで暴落しました。

そして、世界経済の見通しが立たず、ビットコインは低迷したままです。

世界経済の停滞が続くと、ビットコインは弱気相場になる可能性が高いです。

弱気相場の時、ドルコスト平均法で購入しておけば、市場が回復した時に利益を手にすることができます。

各国政府の暗号通貨に対する規制

2019年11月の中国政府の暗号通貨の取り締まり強化、2021年5月の中国政府のビットコインのマイニング禁止など、政府の暗号通貨規制のニュースは大暴落を引き起こすことがあります。

2011年6月のマウントゴックス事件でFBIが危惧したように、現在、多くの犯罪に暗号通貨が利用されています。
また、暗号通貨詐欺やマネーロンダリングも多発しているため、各国政府は暗号通貨に対する規制や取り締まりを強化しています。

ビットコインのねずみ講について、記事を書いているので、暗号通貨詐欺に遭わないためにもお読みください。

セキュリティ事件

マウントゴックス事件のようにハッキング事件が起きると、価格は暴落します。

しかし、最近では素早く対応するので、下落は一時的である場合が多いです。

なので、ハッキング事件が起きたら、一時的に下落をしたのを狙って購入するというのも良い戦略かもしれません。

暗号通貨や暗号通貨企業の崩壊

2022年5月、Terra(LUNA)が崩壊しました。

暗号通貨市場全体がパニックになり、ビットコインもそれに巻き込まれ、3日間で15%下落しました。

今後も崩壊する暗号通貨プロジェクトや破綻する暗号通貨関連企業は出てくるでしょう。
大規模なプロジェクトや企業が崩壊すれば、ビットコインも無事では済みません。

ビットコイン・クジラ(大口投資家)の動き

ビットコインは市場規模がまだまだ小さいので、クジラと呼ばれる大口投資家の動きの影響をもろに受けます。

例えば、2021年5月、テスラ社がビットコイン決済の受け入れ中止を発表後、10%下落しました。

また、2018年9月、あるビットコイン・クジラが売却して15%以上下落したということもありました。

なので、ビットコイン・クジラの動きには要注意です。

ビットコイン・クジラについては、こちらの記事に詳しく書いたので、合わせてお読みください。

ビットコインが急騰するタイミング

ビットコインは以下のイベントが起こると急騰する傾向にあります。

  • 大企業のビットコイン決済の導入
  • 半減期
  • ビットコイン・クジラの動き
  • リスクオフ資産に変わる

大企業のビットコイン決済の導入

かつて、WordPress、百度、Dell、マイクロソフト、ペイパルがビットコイン決済の受け入れを発表し、その後価格が急騰しました。

また、2021年3月、イーロン・マスク氏が「テスラ社の電気自動車をビットコインで購入できるようにする」とツイートしましところ、価格が上昇を続けました。
しかし、結局は受け入れを中止し、大暴落を引き起こしました…。

このように大企業がビットコイン決済の導入を発表すると、価格が大きく上昇します。

また、大企業だけではなく、政府がビットコインの受け入れを発表しても急騰します。
2021年9月のエルサルバドルのビットコインの法定通貨採用ニュースがその例です。

このような発表があったら買い時です。

半減期

2012年、2016年、2020年に半減期を迎えました。
そして、過去3回の半減期では価格が上昇しました。

なので、半減期は上昇する可能性が高いです。

半減期のスケジュールは決まっていませんが、これまで4年毎に行われているため、次回は2024年の可能性が高いです。

ビットコイン・クジラの動き

ビットコイン・クジラの動きはプラスにもマイナスにも働きます。

例えば、テスラ社が15億ドル相当のビットコイン購入、イーロン・マスク氏のテスラ社ビットコイン導入ツイートなどです。

ビットコイン・クジラの動きは常にチェックしましょう。

リスクオフ資産に変わる

ビットコインは価格変動が大きいことからリスクオン資産と見なされています。

もしもリスクオフ資産に変われば、有事の際に買われて、急騰する可能性があります。

リスクオン資産、リスクオフ資産とは?

リスクオン資産とはリスクの高い資産のことです。
金融緩和、景気回復など景気の先行きが楽観的になるとリスクオン資産に資金が集まります。

リスクオフ資産とはリスクが低く安全とみなされている資産です。
例えば、金、米国債などで、金融引き締め、景気悪化、金融危機など景気の先行きが悲観的になるとリスクオフ資産に資金が集まります。

ビットコインは元々、価値の保存を目的に作られました。
そのため、上限発行枚数や半減期など、希少性を出して価値を高める仕組みを取っています。

実際、2013年3月、キプロス・ショックではお金の避難先としてビットコインに資金が集まりました。

このように、今後ビットコインがリスクオフ資産と見なされれば、有事の際に、金やドルや円のようにビットコインが買われて急騰する可能性があります。

ビットコインの将来の動きは予測できませんが、暴落と急騰のタイミングに備えて、すぐに動けるように準備しましょう。

まとめ

ビットコインは2008年にサトシ・ナカモト氏が論文で発表し、2009年に誕生しました。

その後、紆余曲折を経て、たった12年間で1億倍以上値上がりました。

この記事では、その歴史を紹介しました。

今後、更に値上がるのかどうかは正直わかりません。

しかし、ビットコインは変動が大きく、暴落と急騰のタイミングがあるので、タイミングを掴んで取引すれば、大きな利益を得ることも夢ではありません。

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

WikiFXでは、テクニカル分析のやり方から、FX会社の安全性に関する情報まで『今日から役立つFXの情報』を幅広く発信しています。
そして私たちは、FX会社アフィリエイトを一切していません。
だからこそ、正しく・信頼性の高い情報を読者の皆様にお届けする自信があります。

コメント コメント 0

コメントする