【ビットコイン】恐怖指数で売買タイミングを見極める方法

恐怖指数

この言葉をご存じですか?

恐怖指数とは投資家心理を数値化したもので、市場に対する不安度です。

恐怖指数を見れば他の投資家の心理状態を読み取れ、今後の相場を動きを予測することができるので、ビットコイン取引を有利に進めることができます。

ビットコイン取引を有利に進めるためにも、恐怖指数とは何か、使い方などを解説します。

この記事からわかること
  • 恐怖指数について
  • 恐怖指数の使い方
  • ビットコイン版恐怖指数BitVolについて
  • BitVolを使ってビットコインを仕込むタイミングの見つけ方
目次

恐怖指数(VIX)とは?

恐怖指数とは市場参加者の市場に対する恐怖(不安感)を表した指数です。

恐怖指数は英語ではVolatility Indexなので、VIXやVIX指数とも呼ばれます。

シカゴオプション取引所がS&P500種指数のオプション取引の値動きを基に算出・公表します。

恐怖指数の見方

恐怖指数は0~100%で表され、数値が高いほど不安を感じているので市場が荒れ、数値が低いほど安心しているので市場が安定しています。

通常は10~20%で推移し、30%を超えたら警戒信号となり、市場が不安定になります。

恐怖指数と市場の状態

各恐怖指数における市場の状態(投資家心理)は以下の通りです。

  • 10~29%:市場は安定していて、投資家は相場の先行きに安心感を持っています。
  • 30~39%:市場の動きが不安定で、投資家は先行きに不安を感じています。
  • 40%以上:市場も投資家もパニック状態です。

恐怖指数が急上昇した時のイベント

どのような時に恐怖指数が40%を超えたのか、いくつかご紹介します。

  • 1997年アジア通貨危機:48.64%
  • 2001年9・11米国同時多発テロ:49.35%
  • 2011年ギリシャ通貨危機:46.88%
  • 2015年中国の景気減速懸念:53.29%
  • 2018年アメリカの景気悪化懸念:50.3%

恐怖指数の過去最高は89.53%で、2008年のリーマンショックです。
2番目は85.47%で、2020年のコロナショックです。

恐怖指数チャート
出典:Google Finance

上のチャートの大きく飛び出ている2箇所がリーマンショックとコロナショックです。

ちなみに、ロシアウクライナ戦争では恐怖指数は30%を超えました。
2022年はロシアウクライナ戦争による物価高や世界経済の後退など悪いニュースが多く、恐怖指数が30%を超えることが多い年でした。

恐怖指数の使い方

投資家心理を知ることができれば、投資を有利に進めることができます。

だから、投資家心理を表す恐怖指数は投資の役に立ちそうと思ったかもしれません。

そこで、恐怖指数の使い方を解説します。

恐怖指数の使い方は主に2つです。

  • 売買のタイミングを計る
  • 相場のファンダメンタルズを把握する

それぞれ見ていきましょう。

1.売買のタイミングを計る

恐怖指数が低い時は相場が安定している、または上昇していることが多いです。
逆に恐怖指数が急上昇した時は相場が暴落している可能性が高いです。

例えば、恐怖指数が急上昇した時に暴落した後のバーゲン価格で株やビットコインを購入して、価格が回復するのを待つなど、売買のタイミングを計るのに使えます。

下のチャートはS&P500のチャートです。

このチャートを見ると、もしも恐怖指数が最高を記録したリーマンショックの時に株を仕込んでいれば、その後の経済の回復で大きなリターンを得ることができたことがわかります(下のチャートの青枠がリーマンショックです)。

S&P500チャート
出典:Google Finance

コロナショックの時はどうでしょうか?

コロナショックでもビットコインは暴落しました。
(下のチャートはビットコインのチャートです。)

この時にビットコインを購入しておけば、その後の暗号通貨バブルで大きく稼ぐことができました(下のチャートの青枠がコロナショックです)。

ビットコインチャート
出典:Google Finance

下記の記事では、コロナショックを含めたビットコイン誕生からの価格の推移を説明しているので、合わせてお読みください。

2.相場のファンダメンタルズを把握する

恐怖指数はファンダメンタルを把握しやすいです。

恐怖指数が低い時は相場が安定しているので、リスクオンの傾向になります。

恐怖指数が上昇した時は先行きへの不安からリスクオフの傾向になります。

恐怖指数を使う時の注意点

恐怖指数はあくまで、S&P500の今後30日間の変動率を予測する指標です。

なので、恐怖指数は相場が上がるか下がるかを予想する指標ではありません。

だから、恐怖指数が上昇しても相場が下落するとは限りません。

恐怖指数を使う時は、このことに注意しましょう。

ビットコイン版の恐怖指数「BitVol」とは

恐怖指数はS&P500を元に算出されているから、ビットコインとはあまり関係がなく、役に立たない!

こんな風に思ったかもしれません。

安心してください。

ビットコインのボラティリティを元に算出された恐怖指数にBitVolがあります。

このBitVolについて解説します。

BitVolとは?

BitVolは暗号通貨のデリバティブ取引を提供するレジャーX(LedgerX)が発表するビットコイン版恐怖指数です。

レジャーXは米商品先物取引委員会(CFTC)の認可を受けた取引所です。

BitVolにはインプライド・ボラティリティ(Implied Volatility)が採用されています。

インプライド・ボラティリティとは?

ボラティリティには、ヒストリカル・ボラティリティとインプライド・ボラティリティの2種類があります。

ヒストリカル・ボラティリティ(Historical Volatility)とは、過去の相場の変動率を基に算出した将来の変動率です。
ヒストリカル・ボラティリティは実現ボラティリティ(Realized Volatility)とも呼ばれます。

インプライド・ボラティリティ(Implied Volatility)とは、市場で取引されているオプション価格から逆算して導き出された将来の変動率を予測したもので、予想変動率とも呼ばれます。

インプライド・ボラティリティは市場参加者の予測や期待などが反映されています。

BitVolでは30日先のビットコインの動きを予測しています。

なので、BitVolは1ヶ月間でビットコインが上昇するのか下落するのかを判断するのに役に立ちます。

BitVolの調べ方

BitVolはレジャーXの公式サイトから調べられます。

レジャーX:https://ledgerx.com/

出典:LedgerX

レジャーXにアクセスし、画面中央の「View Live Markets」をクリックします。

出典:LedgerX

各種取引データが表示されます。

カーソルを画面左側に合わせると、メニューが出てくるので、「Market Date」をクリックします。

出典:LedgerX

チャートが表示されます。

出典:LedgerX

画面をスクロールすると、BitVolのチャートがあります。

出典:LedgerX

レジャーXの他は、T3 Indexでも見れます。

※BitVolはレジャーXとT3 Indexが共同で提供しています。

T3 IndexのBitVolチャート:https://t3index.com/indexes/bit-vol/

出典:T3 Index

T3 Indexの方が期間を指定してミクロに見ることができるので、使いやすいです。

どうしても日本語で調べたいという場合、こちらのサイトでも見れます。

nikkei225jp.com:https://nikkei225jp.com/_ssi/if/?c=625

出典:nikkei225jp.com

BitVolの見方

BitVolもS&P500の恐怖指数と同じ見方で良いの?

こんな疑問を持ったかもしれません。

基本的には同じで、BitVolが低いと市場が安定していて、BitVolが上昇すると市場が不安定になります。

しかし、数値の変動する範囲が異なり、BitVolの方が数値が大きく変動します。
なぜなら、S&P500よりもビットコインの方がボラティリティが大きいからです。

BitVolの場合、下限が50%前後、過去最高が190.28%、平均が85%です。

過去最高の190.28%を記録したのは2020年3月16日のコロナショックです。

S&P500の恐怖指数では、コロナショックは過去2番目の高さです。
もしもビットコインがリーマンショックの前からあったら、BitVolの過去最高はリーマンショックの時だったかもしれませんね。

以下のチャートはコロナショックの時のBitVolです。
(赤枠で囲った部分がコロナショックです。)

出典:T3 Index

BitVolが最高を記録した時、ビットコインはどのような値動きをしていたのでしょうか?
当時のビットコインのチャートを見てみましょう。

出典:BitInfoCharts

上チャートの赤枠の部分がコロナショックです。
BitVolが最高値を付けた3月16日、ビットコインの価格は見事に底を打っています。

他のBitVolが急上昇した時はどうなのかも検証してみましょう。

2番目は2021年1月15日、171.72%でした。

出典:T3 Index

この時のビットコインの動きを見てみましょう。

出典:BitInfoCharts

この時、暴落はおきませんでした。
むしろ、その後はどんどん上がって、11月には最高額770万円を付けました。

3番目も見てみましょう。
2021年5月23日の159.95%です。

出典:T3 Index

ビットコインの値動きは下のチャートの通りです。

出典:BitInfoCharts

底ではありませんが、暴落が一旦止まった所です。

2021年5月23日に何があったかというと、大きなニュースはありませんでした。

しかし、2021年5月にはテスラ社がビットコイン決済の受け入れ中止を発表と中国政府のビットコインのマイニング禁止のニュースがありました。

この2つのニュースに嫌気がさして、投資家がこのタイミングで投げ売りしたと推測されます。

以上、3つの事例から以下のことがわかります。

BitVolのまとめ
  • BitVolが急上昇しても、ビットコインが暴落するとは限りません。
  • BitVolが急上昇した後、ビットコインの価格は回復(または上昇)しやすいです。
  • BitVolの急上昇は暴落していてもしていなくても、その後の上昇を狙ってビットコインを仕込む良いタイミングです。

なので、ビットコインをタイミング良く仕込むためにも、BitVolをチェックしましょう。

まとめ

ビットコインを仕込むタイミングがわからない

そんな時、おすすめなのがビットコインの恐怖指数BitVolです。

BitVolは低い時は市場が安定し、急上昇すると市場が不安定になる(暴落)傾向にあります。
なので、BitVolが急上昇した時はビットコインがバーゲン価格で売られている可能性があります。

その時にビットコインを仕込めば、市場が回復した時に稼ぐことができます。
BitVolを利用して、ビットコインの買いのタイミングを掴みましょう。

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この記事を書いた人

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