2014年、コンサルタントやアドバイザーとして活躍していたルジャ・イグナトバ(Ruja Ignatova)氏が暗号通貨ワンコイン(OneCoin)を立ち上げた。ワンコインはブロックチェーン技術を使った暗号通貨という触れ込みでパッケージ販売し、44億ドルを集めた。しかし、2017年1月、2週間の運営停止を通知したのを最後に突然取引できなくなり、ルジャ・イグナトバ氏は失踪。彼女は2017年10月25日アテネ行きのライアンエアー便に搭乗したのを最後に完全に姿を消した。そして2年後の2019年12月、ワンコインのウェブサイトは閉鎖された。
ルジャ・イグナトバ氏はブルガリア生まれのドイツ人で、「クリプトクイーン」と呼ばれた。ワンコインはブルガリアの首都ソフィアにオフィスがあった。彼女の失踪後、法執行機関によって家宅捜索された。
ルジャ・イグナト氏はまだ捕まっていない。現在FBIに指名手配されている。
ワンコインは実際には存在しておらず、新しく投資した人の資金を既存の投資家の配当に回す典型的なポンジスキームだった。
ブルームバーグの報道によると、ワンコイン関係者とされるミュンヘン在住の夫婦と弁護士の3人がドイツの裁判所に出廷した。ポンジスキームに関連したマネーロンダリング、詐欺、銀行犯罪で刑事責任に問われている。
弁護士はロンドンのアパート2棟を7,500万ユーロで購入するためにルジャ・イグナトバ氏に代わって2,000万ユーロをケイマン諸島に送金、夫婦はワンコインの顧客からの資金3億2,000万ユーロを不法処理した罪に問われている。
起訴状には「ワンコインは市場価値のある暗号通貨であり、1分間に5万枚のワンコインをマイニングできると投資家に虚偽の情報を伝えて騙した」と書かれている。そして、検察官は「実際にはコインは価値がゼロで、マイニングもソフトウェアのシミュレーションに過ぎない」と説明した。
ルジャ・イグナトバ氏はワンコインの顧客から少なくとも40億ドルを不正に流用したとして、FBIだけではなく、国際刑事警察機構インターポール(Interpol)、欧州刑事警察機構ユーロポール(Europol)にも指名手配されている。なお、2022年7月ギリシャのメディアは、ヘレニック警察が、彼女が特定の人物と会っていたという情報をもとに、彼女の居場所を突き止め逮捕しようとしたが失敗したことを明かした。
2017年にルジャ・イグナトバ氏が姿を消した後、弟のコンスタンティン・イグナトバ(Konstantin Ignatov)氏がワンコインを継いだが、2019年にロサンゼルスで逮捕された。コンスタンティン・イグナトバ氏は有罪を認め、証人保護を求めた。米国ではコンスタンティン・イグナトバ氏を電信送金詐欺や証券詐欺、マネーロンダリングなどで起訴している。
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