ハッキング、詐欺、ダークネットマーケットなど、暗号通貨犯罪は急増している。しかし、ブロックチェーン分析企業チェイナリシス(Chainalysis)のレポートによると、2023年上半期の暗号通貨犯罪の被害が大幅に減少した。なお、2年連続での被害額の減少である。具体的には、33億ドルから11億ドルと77%も減少した。しかし、ランサムウェア攻撃は増加しており、前年同期と比べて被害額が62.4%増加した。

通常、暗号通貨犯罪は上昇相場の時に被害が増加する。なぜなら、上昇相場独特の陶酔的熱病(ユーフォリア)やFOMO(取り残されることへの恐怖)で、詐欺師の甘い誘惑に引っかかりやすいからである。2023年上半期はシリコンバレー銀行(Silicon Valley Bank)とシグネチャー・バンク(Signature Bank)の破綻などマイナスの材料があったものの、ビットコインは年初から80%上昇している。そのため、これまでの傾向を踏まえると2023年の被害額は増加すると思われた。しかし、実際には逆に減少した。
レポートでは、「2023年上半期と前年同期を比較すると、既知の違法なエンティティへの仮想通貨流入は65%減少し、危険なエンティティへの流入は42%減少している。取引量全体が減少しているものの、合法的なサービスについては減少幅がはるかに小さく、流入額は28%減少しているにすぎず、不正流入が大きく減少している」と報告している。
被害が減少した理由を、被害者が投資判断に慎重になったこと、政府や暗号通貨業界の詐欺撲滅キャンペーンの展開、メディアの詐欺事件の報道などにより詐欺師の手口やリスクが知られるようになったことと推測している。
しかし、被害が減少してはいるものの、報告書では、「ロマンス詐欺や豚殺しが急増しており、これらの詐欺は大部分がテキストベースであるため、今後はディープフェイクのようなAIを利用した詐欺が増加する可能性がある」と警告している。ロマンス詐欺と豚殺しについては、こちらの記事で解説しているので、騙されないためにもぜひ読んでほしい。


なお、ランサムウェア攻撃は増加しており、2023年上半期の被害額は4億4910万ドルであった。その理由を、ランサムウェア攻撃者が戦略を変更し、小規模な投資家から大規模な組織へとターゲットを変えたと推測している。そのため、ランサムウェア攻撃に対して警戒とセキュリティ対策を強化する必要がある。
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